営業一年目は、社会人としての基礎を学びながら成長を求められる時期です。人によっては一年目から大きな実績を収め、会社や上司からの評価が欲しいと考える営業マンも多いのではないでしょう。
しかし、入社一年目に身につけるスキルや心構えは、社会人としての基礎でもあり、将来のキャリアに大きな影響を与えます。
そこで本記事では、新人営業マン一年目にまずやるべきことを紹介していきます。大きな目標は、モチベーションにも繋がり大切ですが、順番を間違えると成長の妨げになってしまう可能性もあります。
どんな家も基礎がしっかりしていなければすぐ崩れてしまいます。本記事の内容を読んで、正しい順番で効率よく成長できる営業マンの基礎を身につけていきましょう。
やるべきこと・できること・やりたいことの違い
営業一年目では、業務をこなすための「やるべきこと」「できること」「やりたいこと」の3つの視点を持つことが重要です。この3つの視点を意識することで、優先順位をつけて効率よく仕事を進められるようになります。
以下では、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
やるべきこと
「やるべきこと」とは、上司や先輩から指示された業務や会社のルールを守ることです。
- 顧客訪問時のビジネスマナーを守ること
- 日報や報告書の提出を忘れない
- 先輩上司から与えれれたタスク など
このように、「やるべきこと」とはビジネスマンとしては当たり前の内容がほとんです。しかし、社会人一年目が完璧に身に付けられるかと言えば、はなかなか難しいものです。
また、やるべきことには与えられたタスクも含まれてきます。達成の有無は別として、与えられたタスクに対して積極的に取り組むことが重要であり、それが仕事の質を高める第一歩となります。
逆に、やるべきことを怠ると信頼を失うだけでなく、スムーズな業務の進行が難しくなります。
できること
「できること」とは、今の自分がすぐに実行できる具体的なアクションです。
- 顧客情報の収集と事前準備
- 訪問後のフォローメールを送る
- 顧客との打ち合わせ内容をメモに残す など
中には手間がかかる内容もありますが、こうした細かい対応を積み重ねることが顧客からのの信繋に繋がります。結果を積み上げていくことが営業マンとしての成長の基礎になります。
自分のスキルや知識を最大限に活かし、少しずつステップアップしていくことが大切です。
やりたいこと
「やりたいこと」とは、今すぐできるわけではないが長期的に考えて、達成したい目標などのことを指します。
- 新規顧客の開拓に挑戦する
- 大きな案件を担当したい
- 特定の業界の専門知識を深める など
やりたいことを明確にし、それに向けた目標設定を行うことは、日々の業務に対する意欲が増し、成果も出しやすくなります。
しかし、やりたいことを意識しすぎてしますと、「やるべきこと」と「できること」が疎かになる可能性があります。そのため、仕事に優先順位をつけてあくまで長期的な目標であることを、理解しておくことが重要です。
営業一年目はとにかく「やるべきこと」たくさんこなす
前項を読んでいただければ分かるように、営業一年目は「やるべきこと」を徹底して実行することが大切です。
以下では、営業一年目がまずは「やるべきこと」からこなしていく理由とメリットを解説していきます。
「できること」が少ない
営業一年目は右も左も分からず、そもそも「できること」が少ないのが現実です。
たとえば、電話対応や簡単な資料作成ひとつとっても、初めてのことが多く、失敗は日常茶飯事。しかし、失敗は成長のチャンスです。まずは、やるべきことに集中し、一歩一歩着実に進めていくことでビジネスマンとしての基礎固める必要があります。
また、慣れない業務でも、やるべきことを確実にこなすことで、徐々に自信がついてきます。
「できること」が増える
日々の業務をこなしていくうちに、少しずつ自信をつけることで「できること」が増えていきます。
上記で例に挙げた電話対応や資料作成も、回数をこなし成功体験を積むことで、スキルとして身に付けることができます。
他にも、顧客の質問に的確に答えられるようになったり、自分で商談の流れを組み立てることができるようになるなど、成長を実感できる場面が増えてきます。
できることが増えると、業務に対する意欲も湧き、自分の営業スタイルが確立されていきます。これこそが営業一年目の成長の醍醐味とも言えます。
「やりたいこと」が見つかる
営業一年目は、右も左も分からないことばかりで「やりたいこと」を明確に持って、業務に取り組むことはなかなか難しいといえます。
しかし、日々の仕事をこなす中で、「できること」が増えることで「やりたいこと」が見つかる瞬間があります。
例えば、「もっと大きな案件を担当したい」や「新規顧客の開拓に挑戦したい」といった意欲が湧いてきます。やりたいことが見つかると、仕事が単なる作業ではなく、自己実現の場に変わります。積極的に挑戦することで、さらに成長できるでしょう。
また、やりたいことは現職で見つけなくてはいけないとも限りません。やりたいことが現職で叶わないとなれば、キャリアップの転職も視野に入ってくるかもしれません、
やるべきこと→できること→やりたいこと。この流れを一年目から理解しておくことで、仕事の優先順位が明確になり、ビジネスマンとして効率よく成長することができます。
営業一年目がやるべきこと5選
ここまで何度もお伝えしてきたように、営業一年目においては、「やるべきこと」を着実にこなすことが成功への近道です。
ここでは、特に重要な5つのポイントを紹介します。これらをしっかりと身につけ、日々の営業活動に活かしていくことで、ビジネスマンとしての質を高めて、よりよい成果を上げていきましょう。
挨拶を欠かさない
営業マンとして、挨拶は基本中の基本です。挨拶ひとつで相手の印象を大きく左右することがあり、良い印象を与えるためには、元気で明るい挨拶が欠かせません。
例えば、訪問先で「お世話になっております」と丁寧に声をかけることで、相手とのコミュニケーションが円滑になり、信頼関係の構築につながります。
また、挨拶は誰でもできることなので、できない人への印象はとても悪くなります。
報連相の徹底
報告・連絡・相談(報連相)は、営業の基本であり、特に新人のうちは徹底する必要があります。
上司や同僚との連携をスムーズにするためにも、業務の進捗や問題点を適切に共有することが大切です。例えば、商談でのトラブルがあった際に、すぐに報告することで早期に解決策が見つかることも多くあります。
報連相を徹底することは、あなた自身の成長にも大きく影響があることを意識しておきましょう。
タイムマネジメント力をつける
営業マンは時間管理が命です。
効率よく働くためには、1日のスケジュールをしっかりと組み立てることが求められます。例えば、重要なアポイントは午前中に設定し、午後は事務処理や振り返りの時間を確保するなど、時間を意識した行動が成果につながります。
また、アポイントの時間を厳守すること、提出物や納期を遵守することもタイムマネジメント力に含まれます
タイムマネジメント力を身につけることで、ストレスを減らし、業務の質を高めることができます。
タスク管理能力を身に付ける
タスク管理能力は、複数の業務を効率的にこなすための必須スキルです。
営業は一度に多くの仕事を抱えることが多いため、タスクを整理し、優先順位をつけて対応することが求められます。例えば、To-Doリストを活用してやるべきことを視覚化することで、見落としや後回しを防ぐことができます。計画的に仕事を進める習慣をつけることで、ミスが減り、仕事がスムーズに進みます。
タイムマネジメント力にもあった、提出物の期限や納期を守る能力もここに含まれると言えます。
ビジネスマナーの習得
ビジネスマナーは、社会人としての基本であり、営業マンとしての信頼を築くために必要不可欠です。
名刺の渡し方やメールの書き方、言葉遣いなど、正しいマナーを身につけることで、取引先や上司からの信頼を得ることができます。
例えば、初対面の場面ではしっかりとお辞儀をして名刺交換をするなど、細かい所作にも気を配りましょう。マナーがしっかりしている営業マンは、それだけで顧客から信頼されやすくなります。
まとめ
以上、営業一年目がやるべきことについて解説してきました。
営業一年目は多くのことを学び、経験を積む時期です。「やるべきこと」を徹底して実行することで、少しずつ成長を実感し、自信を持って次のステップに進むことができます。
挨拶や報連相といった基本的な行動をしっかりと身につけることで、営業マンとしての信頼も築き上げることができるでしょう。失敗を恐れず、積極的に行動し、これからの営業活動を楽しんでください。